“しお”なのに甘みの強いキャベツやブロッコリー,カリフラワー
なぜこんな野菜が出来たのか!
“しお野菜”の産地 熊本県八代市不知火干拓 (くまもとけん やつしろし しらぬいかんたく)
平成11年9月末、超大型台風18号が九州西海岸を直撃し不知火海(しらぬいかい)沿岸は壊滅的な被害を受け、
特に満潮だったので気圧の影響で干拓地を取り囲む堤防の高さより2m以上も超える滝のような高潮が猛烈な勢い
で襲われ、農地一面が海水に沈んでしまいました。海水が農地に入ると塩分が土壌中に浸み込み作物が出来るよう
になるには最短でも2〜3年はかかるということで早急に除塩作業をする必要がありましたが、調査に時間がかかり
進まず、本格的な作業は翌年の春からでした。海水に浸った農地の表面を剥ぎ取り、新しい土を入れるという作業
なのですが、これも国の変な規制があり稲の作付けをしていた田んぼだけしか認められず、畑は行われませんでした。
ところが、これが“しお野菜”が出来るきっかけになりました。
被害にあったキャベツ畑を呆然と眺めていたら、ぽつりぽつりと何か緑色のものが生えている・・・なんだろう?と見たら、
なんとキャベツ!高潮に遭ったのに、塩水に浸かったのに、ほんの数本生き残っていました。すごい生命力です!
この日をきっかけになんとかキャベツが出来るかもしれない!と思い駄目でもともと、平成12年7月、キャベツの種まき
を始めました。収穫計画に合わせて定植し、土壌分析・塩分数値等何回もしながら不安な毎日でしたが、生育は思った
より順調で平成12年11月、収穫期を迎えました。
何個か切ったキャベツを試食してみると、あれ?塩辛くない!甘くて美味しい!旨みがある!今まで作っていたキャベツ
とはまったく味が違うものが出来ていました。巻きもしっかりしていてボリュームがあり、食感も柔らかいけどシャキシャキ
している。まずはいろんな方々に食べてもらって評価しもらおう!と思いました。
高潮の被害に遭い、精神的にも肉体的にも打ちのめされて一時は駄目かな?と思いましたが、結果的には高潮が運ん
でくれた海水の中にはたくさんの天然ミネラルが含まれていて、その大自然のミネラルが野菜本来の味を引き出して今ま
でにない新しい野菜栽培に取り組むことが出来たと思います。
私が大自然から教えてもらった事は、大自然の力と働きを受けて作物を作りながら大自然の
中で生かされているということでした。 『神様からの贈り物』はこうして出来ました。 (生産者 速水さん 談)
特 徴 | 内 容 | |
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名 称 | キャベツ (英)cabbage | |
分 類 | アブラナ科 アブラナ属 | |
種 類 | 春(新) ・ 冬 ・ 芽 ・ グリーンボール ・ 紫(赤) ・ ちりめん ・ ケール コールラビ ・ カイラン ・ カリフラワー ・ ブロッコリー |
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栄 養 | ビタミンA,B1,B2,C,E,K,ナイアシン,カルシウム,リン,鉄,カリウム マグネシウム |
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効 能 | ・ 胃潰瘍 ・ 十二指腸潰瘍 ・ 骨粗しょう症 ・ 便秘の改善 ・ ガンの予防 ・ 感染症の予防 ・ 肝機能障害 ・ 精神安定 等々 |
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特 徴 | せん切りにして洋食の付け合せや煮込み料理、和え物・炒め物・味噌汁 漬物と、どの料理にも使える万能野菜。 年間通して季節に合った品種が作られ、一年中食べることが出来ます! |